Folding@Homeレポート
今回のソニー定点観測エントリーは
Folding@Home(以下FH)に関してです。
Folding@Homeとはなんぞや・・・
2000年10月から北アメリカのスタンフォード大学を中心に行われている分散コンピューティングプロジェクトおよび、それに使用されているコンピュータプログラム。
たんぱく質の折りたたみ構造を解析することで、これに関係する様々な疾病(アルツハイマー病、がん、パーキンソン病、狂牛病など)の治療に役立てるのが目的。
このプログラムをダウンロードし、パーソナルコンピュータなどで動作させると研究に必要な計算が行われ、その計算結果がインターネットを通じてスタンフォード大学に送られる。
ざっくり言うとこういう事です。
今ひとつわからない方の為に簡単に説明すると・・・。
それぞれがもっているスマホはとてもパワフルで優秀な小型のコンピューターでもあります。
その小型コンピューターも持ち主が画面に触れて、アクションして初めて、そのパワーが使われるのです。
しかし、考えてみて下さい。
あなたが寝ている時に、その小さなコンピューターは何をしているでしょうか?
コンピューターは何もせずにご主人様が起きるまで、横でご飯(電源)を食べ蓄えながら、余りある力を持て余しつつ、あなたが起きるのを待っているのです。
コンピューターは人間とは違います。
休憩しないと疲れるという事はないのです。(定期的なメンテは必要ですが)
FHはそんな力を持て余しているスマホを活用しようというものです。
もしあなたがFHアプリをダウンロードしてスマホにセッティングしたのなら、あなたが夜寝ている時に、そのスマホにスタンフォード大学からとてつもなく難しい難問の式が送られてきます。
しかし、計算式が送られてきたスマホはやる気満々です。
だって、その仕事が無かったら、朝まであなたが起きるのを待っているだけなんだから。
スマホの持っている力を100%使って、その送られてきた計算式を解き出します。
そう。
このFHというのは、アプリをダウンロードしてくれた人々のスマホの空いている時間を使って、癌や、パーキンソン病、いわゆる難病の解決の為に必要なとてつもなく難解な計算を、少しずつ皆で分担してやりましょうというものです。
(本来は担当者が1人でコンピューターを使ってやっていたもの)
パワフルで優秀なスマホも1台では限界があります。
それが2台、3台、4台と参加者が増えて計算を手伝ってくれたらどうなるでしょうか?
計算は倍々方式で加速していきますよね。
FHの仕組みはこういう事です。
まあもっとわかりやすく例えると、イメージ的にはドラゴンボールの元気玉。
つまり世界中のみんなから少しずつエネルギーをもらって、一つの大きな力に変える。
悟空「世界中のみんな。オラに少しずつパワーを分けてくれ!!」
と言って、手を挙げた悟空の手に世界中の人から少しずつパワーが集まり、巨大な元気玉が出来上がる。
まあこんなところでしょうか。(笑)
以前はプレステ3専用サービスとしても登場
このXperiaスマホ版、FH。
以前はプレステ3内のサービスとしてもあったんです。
IT mediaサイトから引用
当時プレステ3は最新のPCよりも圧倒的なパワーを有していた機器だったので、そのあまりあるパワーをゲームをやっている時以外眠らしているのはもったいないという事で、プレステ3用のFHをリリース。
安部自身も少し社会貢献した感覚で、プレステ3を通してFHを寝る時に毎回つないで寝ていました。
このサービスの良いところは、FHにアクセスさえすれば、あとは自分がお金を払う訳でもなく、体を動かすわけでもなく、勝手にプロジェクトに貢献してくれているところだと思います。
プレステからスマホアプリへの転身
プレステでFHがリリースされたのは今から8年程前の2007年前後。
まさかその8年後に手のひらサイズの協力なコンピューターを1人1台持つ時代が来るとは、
テクノロジーの進化って凄いですね。
前置きが長くなり過ぎましたが、とりあえずインストールしてみました。
ここでFHを立ち上げるための条件があります。
・充電が100%のフル状態か?
・Wifiは繋がっているか?
この2点が条件となります。
まあ簡単に言うと、たいていの人は家で寝る時に充電していると思うのです。
寝ている間に充電が100%になって、そこから計算が始まるというスタンスのアプリです。
何分繋がって、何分貢献したかというのがわかるようになっています。
また同時に何人がこのプロジェクトに参加しているか(支援者)
どのような研究をしているか?というのもわかります。
唯一のネガティブ要素・・・
ただ一点だけ、ネガティブ要素があるとしたら、プログラムが作動中はスマホが、
一生懸命計算をしてくれている為、端末が暑くなります・・・。
うーん・・・。
今回のまとめ・・・
◯FHは家にいても、寝ていても、勝手に社会貢献をしてくれている
◯FHは個々のスマホの空き時間を活用し計算をする様にしてくれる
◯FHはこの時代に即した新しい形の社会貢献の方法である
それではまた。